先日、長野県の栂池自然園を歩いてきました。 梅雨の時期とは思えない青空。それでも自然園にはたくさんの人が訪れ 高山植物を楽しみながら木道を歩いていました。

しかし雨上がりだったこともあり、木道はところどころ濡れていて滑りやすい状態でした 私も足元に気を付けながら歩いていたのですが、その途中で印象に残る出来事がありました。
少し前を歩いていた登山者の方が、足を滑らせて転倒していたのです。 大きな転倒ではなかったものの、足首をひねったようで、その場にしゃがみ込んでいました。
「大丈夫かな……」 そう思いながらいると、近くを歩いていた別の登山者の方二人がすぐに声をかけました。
「足首ですか?」 そしてザックからテーピングを取り出し、登山靴の上から固定を始めたのです。 二人で手際よくテーピングを巻いていました。周囲の人も自然と手を貸していました。

誰かが体を支え、誰かが荷物を持ち、声をかける。 まるで以前から知り合いだったかのような連携でした。
もちろん山では安全第一です。 転ばないよう注意することが何より大切ですが、どんなに気を付けていても転倒や捻挫は 起こることがあります。
特に栂池自然園のような木道は、一見歩きやすそうに見えても、雨に濡れると意外なほど滑ります。

今回の出来事を見ていて感じたのは、「備え」の大切さでした。 テーピングは決して重いものではありません。
小さく丸めれば場所も取りませんし、救急セットの中に入れておくこともできます。 しかし、いざという時には大きな助けになります。
実際、その方はテーピングでしっかり固定してもらったあと、無理をせずゆっくり歩いて下山していました。
私自身も救急用品は持ち歩いていますが、改めて中身を見直そうと思いました。
そしてもう一つ、心に残ったことがあります。
それは登山者同士の助け合いです。 山では年齢も職業も住んでいる場所も関係ありません。
たまたま同じ日に同じ道を歩いているだけの人たちです。 それでも困っている人がいれば自然と声をかけ、できる範囲で手を貸す。
そんな光景をこれまで何度も見てきました。
山の魅力というと、雄大な景色や美しい花、達成感などが思い浮かびます。
もちろんそれらも大きな魅力です。
でも私は今回、改めて人の温かさも山の魅力の一つだと感じました。知らない人同士でも支え合える。
そんな優しさに触れると、なんだか心まで温かくなります。
栂池自然園では美しい景色を見ることができましたが、この日の一番印象に残ったのは、実は風景ではありませんでした。 困っている人を自然に助ける登山者の姿でした。
これから山へ出かける方は、ぜひ安全第一で楽しんでください。
そして、もしものための備えを忘れずに。 小さなテーピングひとつが、自分自身や誰かを助けることになるかもしれません。
栂池自然園の見どころや散策コースについては、こちらの記事で詳しく紹介しています

