
今回、栂池自然園を訪れる楽しみの一つがサンカヨウでした(水芭蕉もたくさん咲いていました)
サンカヨウは白い花を咲かせる山野草ですが、雨や朝露に濡れると花びらが透明になることで知られています。その幻想的な姿を写真で見て以来、一度は自分の目で見てみたいと思っていました。
訪れた日は梅雨の時期。 前日までの天気予報を見ながら、「もしかしたら透明なサンカヨウに出会えるかもしれない」 と 期待していました。
栂池自然園へはゴンドラを利用して向かいます。 ただ、ゴンドラの始発は午前8時。 できれば朝露がたっぷり残る早朝に入りたいところですが、それは難しいことです。

それでも期待を胸に、始発に合わせて自然園へ向かいました。 自然園に到着すると、空は見事な青空。
登山や散策には最高の天気です。
しかし、サンカヨウを見るという点では少し複雑な気持ちになりました。 晴れているということは、花びらについた水分も乾きやすくなるからです。
目的の場所でサンカヨウを見つけたときは嬉しかったものの 期待していた完全な透明ではありませんでした。

それでも花びらは少し透けて見え、半透明といった感じでしょうか。 白い花びらが光を受けてほんのり透ける姿は、とても繊細で美しく感じました。
透明なサンカヨウの写真を見ると、その姿ばかりに目が向いてしまいます。
でも実際に目の前で見ると、透明でなくても十分に魅力的な花でした。 小さく可憐で、湿った森の中によく似合います。

そして、完全な透明ではなかったからこそ、また見に来る楽しみができたようにも思います。
もしゴンドラがもう少し早く動いていたら。 もし朝露がもう少し残っていたら。 そんなことを考えながら花を眺めていました。
自然相手ですから、いつも思い通りにはなりません。
だからこそ、次への期待が生まれるのでしょう。

今回の栂池自然園では、透明なサンカヨウには出会えませんでした。 それでも半透明に輝く姿を見ることができましたし、 この日、もう一つ心に残った出来事がありました 詳しくは、こちらの記事で紹介しています。
「いつか本当に透明になったサンカヨウを見てみたい」という新しい目標もできました。 山歩きの楽しみは、必ずしも完璧な景色に出会うことだけではありません。
少しの心残りが、また山へ足を運ぶ理由になる。 そんなことを感じた栂池自然園の一日でした。

